医師臨床研修医師臨床研修

呉共済病院腎臓内科

研修プログラム

【研修期間】
自由選択科目として1~11ヶ月
【研修場所】
呉共済病院

腎は種々の全身疾患の標的臓器である。また、慢性腎疾患(CKD)そのものが循環器疾患等の他疾患の危険因子となる可能性もある。従って腎臓内科は全身管理を視野に入れた全人的医療が求められる。
腎からみた全身、そして全身からみた腎疾患という少なくとも双方向性の視野をもって研修して欲しい。

臨床現場では輸液管理、蛋白尿/血尿への対処といったプライマリー・ケアが求められることから、まずこれらの基本的概念を研修・修得してもらうことも目標。

検尿異常から始まり、症例に恵まれれば腎生検による病理診断、治療法の選択とその実際を学ぶ。
さらに血液浄化療法を通じて腎臓内科の醍醐味を味わう。従来の血液透析に加えて、血漿交換、血漿分離吸着(二重膜濾過法、免疫吸着法、LDL吸着法)、白血球・リンパ球吸着法などの病態に応じた新しい治療法の実際が研修可能。

腎臓内科の研修期間中は毎日修得内容の再確認を行うとともに、毎週水曜日夕刻より開かれる内科合同カンファレンスに参加。他の診療分野の指導医の発表も聞き、またできるだけ自らの症例のプレゼンテーションを行うなど、発表や討論に参加することで、将来の臨床医としての基礎的資質を養うことを目標とする。

評価項目(評価基準は最後に示す)

  • 一般の電解質異常に関して理解
  • 透析法選択の理解
  • 一般の輸液管理に関して実践
  • 緊急透析を経験
  • CKDに関して理解
  • ブラッドアクセスを理解
  • 腎不全の電解質異常に関して理解
  • シャント造設を見学・または補助
  • 腎機能評価法について理解
  • シャントPTAを見学、または補助
  • 腎不全における輸液管理
  • 透析用カテーテル挿入を見学、または補助
  • 腎疾患増悪因子に関する理解
  • 内シャント穿刺
  • 腎疾患における食事療法の理解
  • 透析用カテーテルで開始・終了操作
  • 検尿異常に関して理解
  • 血液透析時、指示出しの理解
  • 尿沈渣の実際
  • 血液透析の合併症を理解
  • 検尿異常に引き続き検査オーダー
  • 血液透析時の偶発症を理解し対応
  • 腎生検の適応を理解
  • 腎不全における処方上の注意点の理解
  • 腎生検施行を見学、または体験
  • CAPDカテーテル留置を見学
  • 腎炎・ネフローゼの治療法について理解
  • CAPD合併症の理解とその対応
  • 透析を含めた血液浄化法について理解
  • 糖尿病、その他、膠原病などの全身疾患と腎の関係の理解
  • 透析回路のプライムミング
  • 腎不全と感染症に関する理解
  • 透析導入基準の理解
  • 急性腎不全に関する理解

評価

1
研修医は、研修期間を通じて評価・指導を受ける。
2
研修医は、研修終了時に指導医および指導者よりEPOC2にて評価を受ける。
3
研修施設に対する評価は、研修医よりEPOC2にて行う。
4
EPOC2での上記評価は、当院初期臨床研修管理委員会に提出される。

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