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妊娠中:出産を迎える準備
ファミリー学級
3回に分けてファミリー学級を開催しております。
楽しいマタニティライフを送り、そして安心して出産を迎えるためにも、
一緒にお産に必要な知識を学んだり話し合ったりしましょう。
また、第3回に病棟のご案内も行っています。
第1回
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第1水曜日 14:00~16:00 |
妊娠生活を安心して過ごそう、妊娠中の生活と健康管理 |
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第2回
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第2水曜日 14:00~16:00 |
出産の経過と母乳育児について学ぼう。 |
第3回
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第3水曜日 14:00~16:00 |
出産後の生活と赤ちゃんのお世話を学ぼう。 |
<<注意事項>>
全コースとも
- 母子健康手帳をご持参ください
- 予約後のキャンセルはお電話で連絡をお願いします。
予約方法
インターネットまたは電話での申し込みとなります。
電話番号:0823-72-7171
ファミリー学級
助産師外来
病棟助産師が平日に毎日「助産師外来」を担当しており、妊娠・出産・育児全般に関する相談を個別で行っています。
診察では聞きにくいことや何でもお気軽にご相談ください。ご希望の方はスタッフに声をかけてください。
受付時間 | 月~金曜日 8:30~11:00 |
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場所 | 産婦人科外来 相談室 |
料金 | 保健指導 1,000円 乳房ケア 2,000円 |
予約 | 出産に備えての個別面談 連絡先等の必要事項を事前にお伺いします 電話による予約は原則平日14:00~16:00までとなります。 |
スタッフの方から声をかけさせていただく時
- 1
-
妊娠16~20週頃
- 妊娠中の生活の注意点
- バースプランについて
- ファミリー学級のお勧め など
- 2
-
妊娠28~32週頃
- 出産に備えての個別面談
- 連絡先等の必要事項を事前にお伺いします
※ 診療に伴う助産師外来の料金は無料です。
早期皮膚接触(カンガルーケア)
自然分娩で出生し、お母さんと赤ちゃんに緊急を要する異常の無い場合、必要な処置を済ませた後すぐにお母さんが赤ちゃんを抱っこし、右図のようにカンガルーケアをします。
それは赤ちゃんとお母さんが肌と肌を合わせ、赤ちゃんがお母さんのお乳を吸い、まるでカンガルーがお腹の袋に赤ちゃんを入れてケアをしているような所からカンガルーケアと呼ばれています。赤ちゃんとお母さんの体と体、心と心のつながったほっとする暖かい時間です。
カンガルーケアの効果
- 泣きやんでおとなしくなる
- 母親の常在細菌をもらい、免疫も強くなる。
- ベビーの呼吸が規則的で安定する。
- 母子の絆が深まる
- 体温が下がらない
- オキシトシンの分泌により子宮の復古を促す
- 順調な体重増加が見られる。
- 虐待の予防に役立つ
- 母乳による育児率が高い。
しかし、まだ、生まれたばかりのこの時期は外界に慣れていないため、様々な急変が予測されるため、
下記の注意が必要です。
カンガルーケア中の注意点
カンガルーポジションによる
ケアの基本
- 赤ちゃんの気道(鼻呼吸)をふさがないように顔を横に向け、顔の表情が見えるようなポジションで抱っこする。
- 赤ちゃんの体温が下がらないよう保温に注意する
- 生後数十分後に急変することがあるため、モニター監視及び、スタッフの頻回な見守りの元で行う。
- 母子の身体の状態が不安定な場合は、無理して行わない。
- しんどい時はいつでも中止したり、短時間にしておく。
- 分娩室内の室温管理(常時26℃以上)
当院におけるカンガルーケア
出生後臍帯を切断した赤ちゃんは羊水等をきれいに拭き取り、体重・身長などの計測を行って呼吸などの全身状態に問題がなければ、その後抱っこしていただきます。実施時間は分娩室にいる時間内(最大2時間)ですが、お母さんと相談して決めています。もちろん、その間はご家族の方の面会も可能です。カンガルーケア中はお母さんと赤ちゃんが2人きりにならないように留意しています。
最近、カンガルーケア実施時の新生児突然死の危険性が指摘されるようになり、充分な観察下での実施が勧められています。母子の安全を優先していますので、ご希望されていても、母子の健康状態や業務上の様々な理由で実施できない場合もありますので、ご了承ください。
当院では、母子の触れ合いができるカンガルーケアについては、メリットの方がデメリットに比べ、はるかに大きいと考えており、健康な母子に関しては今後も安全面を十分に考慮しつつ、積極的にカンガルーケアを行っていきたいと考えています。
つきましては、実施に際し、「カンガルーケア同意書」の説明文章を十分に目を通して頂き、メリットとデメリットをご理解の上同意書にサインし、入院時に提出してください。同意のサインがない場合は実施できません。
~実施の条件~
- 同意書に同意のサインがあること
- カンガルーケアについて、家族の反対がないこと
- 分娩室の環境が整備されていること(室温26℃以上)
- 母子ともに健康な状態であること
(当院の実施マニュアルの判断基準に基づいて産婦人科医師もしくは小児科医師が判断) - スタッフが実施中に常に見守りが可能な状況であること
- SpO2(酸素飽和濃度)モニターを装着すること
バースプラン
当院では出産に際し、できるだけ皆様のご要望にお応えするため、バースプランを作成していただいております。
ご自分の考えにそってご選択いただき、別紙のバースプラン用紙に記入してください。
なお、ご不明な点は遠慮なくスタッフにご確認ください。
入院~出産まで
お産で入院されると陣痛室で過ごし、分娩が近づいたら分娩室に移っていただきます。出産後、一定時間(約2時間)、様子を見ながら休養をとっていただき、その後産後のお部屋に車イスで移ります。
1) アロマセラピーサービス
陣痛時、状況に応じたアロマセラピーサービスを行います。 陣痛緩和効果のあるアロマポットによる芳香浴・足浴など状況に応じた方法で、心と身体からリラックスさせ、自信を持って前向きに出産に取り組めるようお手伝いをいたします。
- 希望する。
- 希望しない。
- 状況により判断する。
2) 立ち会い出産
陣痛室では、ご家族もご一緒に過ごしていただけますが、分娩室の立ち会いはご希望があれば、原則、ご主人のみとさせていただいております。ただし帝王切開など異常分娩の場合は、立ち会いは不可となります。その他(例えば通訳の方など)の立ち会いは、事情により考慮します。夫以外の立ち会い希望のある場合は外来でご相談ください。
- 希望する。
- 希望しない。
- 間に合えば希望する。
- その時になってみないとわからない。
- その他
3) 骨盤ケア
妊娠により、骨盤のゆるみやゆがみが生じます。これによってさまざまな身体への負担がかかります。
腰痛・歩行困難・肩こり・痔・便秘・下肢の浮腫・尿もれ・切迫早産などの症状が起こってくる場合もあります。
特に分娩後は、初回歩行時から骨盤を固定する事で、妊娠中からの負担がかかっていた身体の悪化を防ぎ、疼痛を和らげることができます。
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トコちゃんベルトI使用例
トコちゃんベルトII使用例
注意事項
- 1
- 骨盤ケアは専用の骨盤ベルトを使用して行います。(当院では「トコちゃんベルトI・II」を使用しています)骨盤ベルトは支持する方向により2種類あります。Iは、主に、後ろから前に向かって支持する。
IIは主に、前から後ろに向かって支持するもので、使用して気持ちのいい方を使用してください。 - 2
- ウエストニッパーやガードルと併用すると、骨盤内の圧が上昇し子宮脱をおこしたり、逆に骨盤が開く可能性があります。危険ですので絶対に併用はしないでください。
- 3
- 素肌に直接骨盤ベルトを長時間巻いていると、すれて皮膚が赤くなる事があります。下着もしくはゆるい腹巻を下に付けてご使用ください。皮膚の敏感な方は、特に注意してください。又、帝王切開後の方で傷にあたって痛い場合は、ハンドタオル等をあてると良いでしょう。
- 4
- 骨盤ベルトを使用する時は、必ず正しい位置で行うようにしてください。出産後は、特に骨盤が開き内臓が下がっているので、ベッドに横になり腰を高く持ち上げて行いましょう。(マタニティケア・ハンドブック参照)位置や使用方法がわからない時は、いつでも声をかけてください。
- 5
- 産後は、骨盤を緩めるホルモンは産後2ヶ月頃までまで分泌されていますので症状に合わせてご使用ください。産前・産後に限らず、男性の方や継続しての使用も可能です。
- 6
- ご購入される場合は、必ず専用のものをご購入ください。(類似品が多いのでご注意ください。類似品では効果がないだけでなく、逆効果になる場合があります)
購入方法
FAX・インターネット、もしくは骨盤ケアを推進する病院などのみで、一般店舗では取り扱っていません。当院売店でも購入できます。
現代の女性は筋肉やじん帯が弱く、妊娠初期から骨盤のゆるみが生じます。
「恥骨の辺りが痛くて歩きにくい」「腰が重い、痛くてつらい」など妊娠中から骨盤ケアが必要な方は助産師外来でご相談ください。
骨盤ケアについてくわしくは助産師外来でお渡しする「マタニティケアハンドブック」をお読みください。
- 骨盤ケアを希望する。
- 骨盤ケアを希望しない。
その他の事柄
基本的にはできるだけ自然の力で出産を迎えられるよう支援させていただきます。しかし、母児の安全を考えて状況に応じ必要な処置を行う場合があります。
帝王切開について
医学的適応(児頭骨盤不均衡、骨盤位、胎児切迫仮死などいろいろあります)により帝王切開になることもあります。予定の手術日は火曜と木曜です。当院の帝王切開は、通常は腹壁縦切開、麻酔は腰椎麻酔+硬膜外麻酔です。
吸引分娩について
子宮口全開大をみても長時間分娩に至らない場合、母体の疲労、膀胱麻痺や胎児切迫仮死などを引き起こすことがあります。特に胎児の生命予後に危険が予測される場合は速やかに分娩を終了させる必要があります。
このような場合適応となります。
会陰切開について
自然にすれば裂傷のできることが必然であったり、出産が長引いたり、赤ちゃんの状態が悪くなった時には、分娩促進と裂傷を少なくするために、会陰切開を行うことがあります。
方法は側切開もしくは正中切開を施行しております。また、通常は連続埋没縫合という特殊な縫合法を行っていますので、抜糸の必要もほとんどなく、痛みも軽い方法です。
分娩監視装置について
陣痛の強さと胎児の健康状態を調べるため、適宜、分娩監視装置を装着させていただきます。
長時間の使用に苦痛を感じられた場合はお申し出ください。
なお、分娩促進剤を使用する場合は、トイレに行く時以外は、常時装着します。
陣痛について
原則的には、自然陣痛にて経過をみますが、微弱な陣痛によりお産が長引き、母体の疲労や、赤ちゃんのストレスを認める場合には、必要に応じて陣痛促進剤による分娩促進を行います。
使用にあたっては医師より説明があります。
前期破水時の抗菌薬内服について
陣痛が始まる前に破水した場合、赤ちゃんと外界がつながり細菌感染の恐れが生じてきます。
また、すぐに陣痛が始まらず、経過が長引くことがあります。
トラブルを少なくするため破水した場合はすぐ入院し、抗菌薬を内服してもらいます。ただし、GBS感染陽性の場合は点滴を行います。
薬にアレルギーをお持ちの方は主治医にご相談ください。
出産後について
4) フットバス時のアロマセラピー
産後2日目に、身体の循環を良くし疲れをとるためにフットバスを行っています。
その際、希望によりお湯の中にアロマセラピーの精油(植物の花や根、果実などから抽出)を使用します。アロマにはリラクゼーション効果やホルモンバランスを整える効果があります。
出産で緊張した身体をやさしく癒し、心身のリラックスをはかって出産後の疲労、興奮を鎮めます。
なお、皮膚が弱くアレルギーを起こす可能性のある方は控えましょう。
- フットバスを希望する(アロマ入り)
- フットバスを希望する(アロマなし)
- どちらも希望しない
5) お部屋の様式
産後のお部屋は、基本的には4人部屋(大部屋)です。
※ 4人部屋(大部屋)でも、間仕切り家具で仕切った準個室(有料)もあります。
有料個室を準備しておりますが、数が限られておりご希望に添えないこともあります。
個室・準個室が空いたら入院時の希望の順に声をかけさせていただきます。個室の種類は3種類です。
- 標準(大部屋で)
- 準個室希望(1,650円)
- 個室希望(5,500円まで)
- 個室希望(6,600円まで)
- 個室希望(8,800円まで)
6) お母さんの部屋の面会案内
産後のお部屋の入口にフルネームでお名前を表示させていただいております。
また、ご面会の方が訪ねてこられたらインフォメーションの方で病棟案内をしております。
もし、お名前の表示や面会案内をご希望されない場合は事前にお知らせください。
- 面会案内を希望する
- 面会案内を希望しない
7) お乳の飲ませ方の希望
当院では乳頭・乳輪マッサージをベースに、頻回授乳を促し母乳育児ができるように指導しながら援助しております。母乳確立のために一番重要なのは、第3者によるマッサージよりも出産後できるだけ早期から、頻回かつ適切におっぱいを吸ってもらうことです。そのためにはお母さんの強い意志と忍耐力が必要です。
慣れない間は夜間の授乳はつらいと思いますが、夜間の方がホルモンの分泌がさかんです。
“母乳でがんばりたい”という気持ちを持ってる方は、できるだけ早く授乳のペースに慣れてほしいと思います。
母乳を出すことに対しどのように考えているか教えてください。
- 絶対母乳で
母乳分泌が良くなるまでの間も、ミルクは追加しないで、母乳だけでいきたい。 - できれば母乳で
できるだけ母乳を吸わせるが、足りない場合は適時、ミルクを追加してもよい。 - どちらでもいい
- ミルクで
8) 沐浴指導
退院後の赤ちゃんの沐浴の仕方について
一通りスタッフが行う沐浴の流れを見ていただく集団指導です。
- 沐浴指導を希望する
- 沐浴指導を希望しない
9) 退院指導
退院された後のお母さんの身体や赤ちゃんのこと授乳のことについて注意しておいていただきたいポイントをパンフレットに沿ってお話しする集団指導です。
- 退院指導を希望する
- 退院指導を希望しない
10) バースプラン
バースプラン(出産birthの計画plan)とは名前の通り、快適な出産のための要望書のようなもので主体的なお産の入口でもあります。決まった書式はありません。
まずは「自分はどのようなお産がしたいのか」を紙に書き出してみるといいですね。
私たち産科スタッフも、お産を迎える皆さまが何を期待し、希望し、そして何をして欲しくないかなど詳しくお伝えいただきたいと思います。
そして、できるだけご希望に沿ってお世話させていただき、納得のいく出産・育児を迎えて欲しいと思っています。
とくに希望がない場合、出産に向けての今の気持ちや不安、スタッフへの質問など何でも構いません。