豊田: |
さあ、次の課題は糖尿病です。スライドには美味しいものがたくさん載っていますね。
美味しいものいっぱい食べるのは幸せですが、糖尿病でない人と糖尿病の人を比べると脳卒中になる割合がドーンと増えるっていうデータが出ていますね。
脳卒中だけでなく心臓病も同じですね。先ほど説明がありましたが、血糖を高いままにしておくのは良くないということですね。
糖尿病はどれくらいの値で治療したほうがいいのでしょうね。皆さんご自分で糖尿病かどうかってお分かりですか?
健康診断を受ければ血糖は必ずといっていいほど測ると思いますが、自覚症状っていうのはどうでしょうか?
松田先生。今日は糖尿病専門の先生はお呼びしてないのですが、内科医としてどうでしょうか?
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松田: |
そうですね、確かに専門医ではないのですけど、昔はトイレで甘い匂いがするとか、泡が立つとかそういうことで見つかった方もおられたみたいですけど、
今はほとんどの方が水洗式なので匂いとかしないでしょうから、やはり1年に1度は健診を受けられて血糖値を測定しておくこと以外には早期発見は難しいのかなあと思います。
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豊田: |
結局、血糖ってこれだけ大事なんですけど、症状としてなかなか現れないものですね。
おそらく皆さんが症状として気付くときには糖尿病もギリギリのところまで進行していて、血管が壊死してきたりとか、手足がしびれてきたりとか、
神経症状を起こす時期にならないと気付かないものですから、定期的な健康診断を受けられた方がいいし、
かかりつけ医のある方だったら時々血糖チェックしてもらった方がいいと思います。糖尿病って遺伝的なものもあったり、食生活によるものがあったりしますが、
突然ある年から急に血糖が悪くなる方っていらっしゃるんですね。
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松田: |
やはり、膵臓の機能の問題とかもあるようです。
メタボリック症候群とも関連しますけど、メタボの方は膵臓から出るインスリンという血糖を下げるホルモンで下がりにくい状態にあります。
そしてその状態が長く続くと膵臓も疲れてきてインスリンが出なくなってきて、血糖が一気に上がってしまいます、またすい臓癌で急に悪くなる方もおられますね。
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豊田: |
体重が急に増えるとか、そういったことに気を付けなければなりませんね。見渡す限り今日は急に太ったって方はいらっしゃらないと思いますけど。
糖尿病には皆さん本当に気を付けてくださいね。
このスライドには糖尿病に関するいろんな指標があり出ていますね。血液検査で判るものでは、ヘモグロビンA1c、それから空腹時の血糖ですね。
とくに最近空腹時の血糖より食後の血糖のほうが気を付けたほうがいいって話があります。我々は健康診断の前日は晩ご飯を食べたら、夜9時以降は何も飲まない、
食べないで、朝ごはんも抜いて行きますよね。ある意味で一番いい状況で検査しているわけですよね。
食べた後にどれだけ血糖が上がるかというのが一番の問題だと言われていますので、食後の血糖を見てもらうことも大切かもしれません。
さらにコレステロール、この辺も大事になります。先ほどからよく出ていますように血圧、血糖、
コレステロールっていうのは予防にとって一番大事な3つのことですので、コントロールをよろしくお願いいたしますね。次、お願い致します。
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(*講演当時のものです)
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