橈骨遠位端骨折手術療法の成績に影響を与える因子の解析
研究の意義・目的
橈骨遠位端骨折は人口の高齢化に伴い患者数が激増している外傷の一つであり、治療方法としては掌側ロッキングプレート固定という手術方法が確立され中・長期的には良好な成績が獲得できるようになりましたが、短期での治療成績向上のための方策はまだ明らかとなってはいません。本研究は受傷後超早期(受傷当日)の手術が短期間での手機能の回復に繋がり、短期治療成績向上につながることを証明するのが目的です。
研究対象者
2021年5月から2026年3月31日までの間に、当院で橈骨遠位端骨折に対して手術療法を行った全症例を対象とします。ただし、治療成績に影響を及ぼす可能性のある合併損傷や既往合併症のある方は除きます。
研究方法
受傷当日に手術が行われたものとそれ以降に行われた群に群分けし、手術当日、術翌日、術後7-10日、2週、4週、6週、8週、12週の入院あるいは外来診察時に以下の如くデータを取得します。当日群とそれ以降群で臨床成績(患者評価表成績、手指・手関節可動域、握力)を取得し上記臨床成績に影響を与える因子(年齢、性別、利き手、骨折型、疼痛の程度、手関節腫脹程度など)についても統計学的に解析します。
この研究は当施設を含む多施設から提供されたデータを広島大学大学院医科学研究科上肢機能解析制御科学が解析するものであり、当施設ではデータの取得を行い、取得したデータを上記大学に提供し解析が行われます。
個人情報の保護について
調査内容につきましては、プライバシー保護に十分留意して扱います。情報が個人を特定する形で公表されたり、第三者に知られたりするなどのご迷惑をお掛けすることはありませんのでご安心ください。また研究に資料を提出したくない場合はお申し出ください。お申し出いただいても今後の診療等に不利益が生ずることはありません。
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〒737-0193 広島県呉市広多賀谷1-5-1
独立行政法人労働者健康安全機構 中国労災病院
(本研究責任者)職名:関節整形外科部長 氏名:中﨑 蔵人
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