医師臨床研修医師臨床研修

脳神経内科

研修プログラム

研修期間

自由選択科目として4週~32週

研修場所

脳神経内科外来、脳神経内科病棟、救急部

一般目標

神経筋疾患について、適切な病歴聴取、診察、検査、診断、治療法を習得し、診療録に的確に記載すること。また医療人としての必要な基本姿勢、態度を修得し、患者に対して全人的な対応ができる医師を養成すること。

具体的目標

A.神経内科領域の病歴聴取、診察について

  1. 代表的な神経内科領域の主訴について、適切な病歴聴取がとれる。
  2. 基本的な神経学的所見の診察、記載ができる。
  3. 簡単な高次脳機能の評価、記載ができる。

B.基本手技、臨床検査

  1. 一般的な認知機能のスクリーニング検査が施行、評価できる。
  2. 頭部の形態画像検査(CT、MRI)について、おおよその解剖学的名称と異常所見を指摘できる。
  3. 脊髄MRIで解剖学的名称と異常所見を指摘できる。
  4. 神経生理学的検査(脳波、神経伝導検査、針筋電図)について、正常所見、異常所見について指摘できる。
  5. 腰椎穿刺の適応、禁忌がわかり、実施できる。
  6. 頸動脈超音波検査が実施できる。
  7. 鑑別診断、障害部位についての考察が的確にできる。

C.経験すべき症状、疾患

  1. 症状
    1)
    頭痛、めまい、しびれなどの、一般的な症状について、問診、診察、鑑別ができる。
    2)
    筋力低下、不随意運動、運動失調などの運動症状、感覚障害の評価ができる。
    3)
    パーキンソニズムの評価ができる。
    4)
    認知障害について、その内容、程度の評価ができる。
    5)
    歩行障害の評価ができる。
    6)
    サルコペニア、フレイルについての評価、考察ができる。
  2. 疾患
    以下の疾患の診断、鑑別診断ができ、治療方針が述べられる。
    1)
    虚血性脳血管障害(脳梗塞、TIA)
    2)
    てんかん
    3)
    認知症疾患(アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、脳血管性認知症など)
    4)
    パーキンソン病、パーキンソン関連疾患
    5)
    その他の神経変性疾患(脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症など)
    6)
    代表的な神経免疫疾患(多発性硬化症、視神経脊髄炎、重症筋無力症、ギランバレー症候群など)
    7)
    代表的な遺伝性神経筋疾患(筋強直型ジストロフィーなど)
    8)
    中枢神経感染症(脳炎、髄膜炎)

D.医療記録

  1. 主訴、現病歴、家族歴、既往歴、生活歴、服薬内容、職歴、一般身体所見、神経学的所見を的確に聴取、評価し、正しく診療録に記載できる。
  2. 画像検査、神経生理学的検査、認知機能検査の結果を正しく解釈し、的確に診療録に記載できる。
  3. 診断およびプロブレムリスト、それにもとづいた治療計画をたて、診療録に的確に記載できる。
  4. 患者および家族等にたいするインフォームドコンセントについて、診療録に的確に記載できる。
  5. 紹介状、診断書などの書類を的確に作成できる。

方略

  1. 指導医とともに、入院患者の診療にあたり、目標の達成に努める。
  2. 研修期間は原則4週間である。
  3. 一般神経内科外来、物忘れ外来および救急外来での神経救急においても、指導医の指導のもと診療を行う。

評価

  1. 研修医は、研修期間を通じて評価・指導を受ける。
  2. 研修医は、研修終了時に指導医および指導者よりEPOC2にて評価を受ける。
  3. 研修医より、当科に対する評価は、EPOC2にて行う。
  4. 評価はEPOC2にて中国労災病院初期研修管理委員会に提出される。

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