行事食の由来その2  
   
  年越しそば  
 
除夜(大晦日の夜、陰暦では節分の夜)に、鐘の音を聴きながらそばを食べ新年を  
  迎えるという風習です。
 
  そばはその形から「細く、長く」という縁起物でもあり、長寿と健康など  
  を祈願します。  
   
   
   
  正月  
 
お正月はその年の新しい年神様がおりてくる日と考えられていました。その年の神  
  様をお祭りするのがお正月のいろいろの行事です。  
  五穀豊穣と家内安全を願う日でもあります。  
  門松やしめ飾りを飾って新しい年の年神様(お正月様)を迎え、鏡餅などのお供えを  
  し、実り豊かな年であることを祈ります。
 
   
   
  おせち料理のいわれ  
   
 
おせち…おせち料理の「おせち」は「お節」という意味で節句のことをいいます。おせ  
        ち料理は、日ごろ忙しい主婦にとって、せめて三日間ぐらいは水仕事をしな  
        くてもよいようにと、保存のきく祝い肴や煮物、酢の物を作りおきし、お雑煮  
        や酒肴と新しい年の初めを祝うものです。  
   
  おとそ…お正月の祝い酒として定着しているおとそはもともと中国から伝わった不  
       老長寿の薬。お正月に飲んで一年間の邪気を払い、延命長寿を祈ります。  
       年少者からいただくのがただしい飲み方。
 
   
  黒豆…今年もまめまめしく元気で働けるように祈ります。  
   
  田作り…ごまめともいい、一年の健康を願い、五穀豊穣を祈ります。  
   
  かずのこ…たまごの数にあやかって子孫繁栄を祈ります。  
 
 
  きんとん…「金団」と字をあてて書き、財宝、つまり、生活の豊かさを意味します。  
        長崎の卓袱料理の一つに「十六寸豆の砂糖煮」があり、これが白いんげ  
        んのきんとんで、江戸に伝わって栗きんとんになったといいます。  
   
  昆布巻…よろこぶと長いところから長寿、また、巻物で学問を意味します。  
 
 
  ぶり…成長するにしたがって名前の変わる出世魚にちなんで。  
   
  鬼殻焼…腰が曲がるまで元気で長生きするようにと長寿を祈ります。  
   
  たたきごぼう…深く根を張ることから、家が栄えることを願います。  
   
  だてまき…もとの名をカステラかまぼこといいます。卵と砂糖に、魚のすり身を混ぜ  
        て焼いて、すだれで巻いたものを、江戸でだて巻と名づけ、正月料理に用  
        いました。”だて”は江戸っ子の気風、巻物は学問、文化を意味します。  
   
  雑煮…海のもの、里のものを入れたごった煮で餅を煮ることから”雑煮”と言われま  
 
     す。大晦日に翌年の年神様を迎える行事を行って、翌朝の元日に食べる習  
       慣だったようです。雑煮のお国ぶりは様々で、すまし仕立てと味噌仕立てに  
       大別されます。もちも近畿以西の多くは丸もちを使います。  
   
  その1へ その3へ 栄養エイヨウのおハナシトップへ