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外科
主な研修内容
外科研修は2ヶ月間の必修であり、毎朝8時の外科カンファの後、9時からの手術では、消化器外科・肝胆膵外科の担当患者の手術はもちろん、呼吸器外科や乳腺内分泌外科の手術にも参加します。
担当手術のない日は病棟回診、超音波検査、術後消化管透視、中心静脈ルート確保、胸腹腔穿刺、抗癌剤治療などを行い、胸腹部外傷、虫垂炎、絞扼性イレウス、消化管穿孔、自然気胸、動物咬症などの救急医療・緊急手術にも加わります。
将来何科に進んでも医師として必要となる技術と知識を提供したいと考えております。
研修プログラム
研修期間
必修科目として8週、自由選択科目として4週~32週
研修場所
外科外来、外科病棟、手術室
一般目標
消化器系、呼吸器系、乳腺内分泌系などの外科疾患において
- 救急疾患や外傷に対応できる基本的診療能力を習得する。
- 慢性疾患の術前診断および術後評価に必要な基本的診断能力を習得する。
- 基本的手技の意義を理解した上で、安全で確実な知識と手技を習得する。
- 医療記録に必要事項を正確に記載し、さらに診療を進めていくことを習得する。
具体的目標
A.救急医療
- 緊張性気胸の患者の理学所見と治療法を述べることができる。
- 急性腹症について鑑別診断と治療方法について説明できる。
- 手術侵襲の術後時期による違い、特に3rd spaceの概念、利尿期を理解する。
- 深部静脈血栓症の予防、診断、治療、肺梗塞の診断と治療について説明できる。
B.慢性疾患
- 消化器系、呼吸器系、乳腺内分泌系の腫瘍性疾患に対する診断と治療を理解する。
- 疾患別のクリティカルパスについて理解し、検査計画を立てることができる。
- 肺機能、心機能、腎機能、肝機能、耐糖能が評価できる。
- 終末期医療における疼痛管理、精神状態などを理解する。
C.基本手技
- 社会人としての挨拶と身だしなみをする。
- 甲状腺、頚部リンパ節、乳腺、腋窩リンパ節の正しく触診できる。
- 肝臓、脾臓、腎臓の触診ができる。
- 前立腺、子宮、腹膜播種が正しく触診できる。
- 超音波で甲状腺、乳腺、肝、胆嚢、総胆管、腎臓、脾臓、膵頭部、門脈、脾静脈を正しく描出できる。
- CTで内頚静脈、肺動脈幹、食道、門脈、脾静脈、上腸間脈静脈、総胆管、十二指腸、肝尾状葉、副腎、下行結腸、前立腺を指摘することができる。
- 胃管、nasal air wayの挿入ができる。
- 末梢静脈が確保できる。
- 消毒、清潔操作、皮膚縫合、糸結び(外科、男、女)が正しくできる。
D.医療記録
- 主訴、現病歴、家族歴、既往歴、理学所見をとり、正確に記載できる。
- レントゲン所見や検査所見の理解と記載が正しくできる。
- 処方箋が記載できる。
- 検査や処置、手術に対するインフォームドコンセントを記載できる。
- 日々の所見や診療内容が適切に記載できる。
- 入院時治療計画書や退院時療養指導書が記載できる。
- 退院時総括を適切に記載できる。
- 紹介医に対する返事や依頼状を適切に記載できる。
方略
- 月曜日から金曜日まで指導医のもとで外来、病棟、および手術室で研修する。
- 研修期間は、選択必修科目として8週間、自由選択科目として4~44週間である。
- 研修医である前にまず一人の社会人としての自覚を持ち、挨拶や身だしなみ等を含めた患者に対する接遇に留意すること。
- 外科での研修原則は自己学習であり、押し付けることはしないので、積極的に学習し研修する。したがって、外科研修では自分から欲する者にはできる限りの機会を与えるが、受身の者に対してはそれなりのことしか得られないと認識すること。
- 『経験すべき症候』としては、体重減少・るい痩、黄疸、胸痛、吐血・喀血、下血・血便、嘔気・嘔吐、腹痛、便通異常、熱傷・外傷。『経験すべき疾病・病態』としては、肺癌、胃癌、大腸癌、消化性潰瘍、胆石症である。
- 担当患者について
- 担当患者検査予定、注射伝票、カルテ書き、インフォームドコンセントの立会いおよび説明内容の記録、退院時総括などを指導医の監督下に行う。特にカルテ書きは医師として避けることのできない仕事なので、病名や処方内容、処置伝票も含めすべての書類を記載する。
- 担当患者が受けている加療内容や画像所見について十分理解すること。例えば投薬内容に関しては、薬理作用から副作用まで理解した上で処方する。
- 研修医は主治医としての責任能力は認められないため、治療方法、検査方法などについては自分で計画後に必ず指導医の指示を仰ぐこと。
- 検査結果はその日のうちに指導医と共に検討する。
- 毎週金曜日のカンファレンスで術前患者を中心にプレゼンテーションする。
- 患者退院時の前日までに退院時総括を作製し、指導医のチェックを受ける。
評価
- 研修医は、研修期間を通じて評価・指導を受ける。
- 研修医は、研修終了時に指導医および指導者よりEPOC2にて評価を受ける。
- 研修医より、当該研修施設に対する評価はEPOC2で行う。
- 評価はEPOC2で中国労災病院初期研修管理委員会に提出される。