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お食事の 塩分・脂肪 控えめに
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豊田:
お食事の 塩分・脂肪 控えめに
お食事の 塩分・脂肪 控えめに
図27:食塩摂取量と脳卒中
図27:食塩摂取量と脳卒中
図28:目標1日10g
図28:目標1日10g
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 皆さん、休憩時間は終わりますよ、宜しいでしょうか?よろしかったら後半を始めたいと思います。
 ここからは食事の塩分・脂肪のお話です。皆さんの生活の中で食生活は非常に大切なものですので、よくよく勉強しておきましょう。
 さっそく次のスライドをお願いします。塩分を多くとる人ほど脳卒中になり易いということが書かれていますが、これは先ほどの高血圧の話とも絡んでいます。 さらに脳卒中だけじゃなくて、塩分をたくさん取ると胃癌にもなり易いというデータがありますので、あの皆さん気を付けて下さいね。
 塩分の目標は1日10gってありますね。血圧が高い人は6gまでです。では10gってどれくらいの量か皆さん解りますか?  実は会場に入られる時に皆さんにお渡しした資料の中に、こういう小さな袋が付いていると思いますので出してみてください。 この小さな袋、これに入る量がお塩1gです。1gといいますが、これを見て多いと思われる方はいらっしゃいますか?  逆に1gってこんなもんかな?少ないなぁって思う方はいらっしゃいますか? たぶん、結構多いなって思う方はある程度塩分を調整されている方かもしれないですね。
 しかし、お塩3g位は料理人が速水もこみち君みたいに摘んで高い位置からパラパラってふりかけるとすぐなくなっちゃいますよね。(笑)
 この小さな袋は1gで、ゆで卵やお弁当なんかにも付いていることが多いと思います。高血圧の方は1日のお塩の量が、この袋6袋分、6gってことです。 でもこれは直接食べる塩の量だけじゃないですよね。下ごしらえに魚に塩を振ったりとかしますよね。味噌汁には味噌が入りますし、味噌にも醤油にもたっぷり塩分はあります。 そうすると、結構塩ってたくさん取っている可能性がありますよね。皆さんの食事はどうでしょうか? 薄味を心がけていらっしゃいますか? 
 塩分に気をつけるために味噌汁を薄めにしたら美味しくないって言われる方は多いと思います。特に奥さんが一生懸命頑張って薄味の味噌汁を作ると、 旦那さんこんな薄いのが飲めるかって、美味しゅうないわっていう方もあると思います。
写真:豊田章宏さん
 だから、料理の先生に伺うと、急に塩分量を下げるからダメなのだそうです。だんだん減らせば解らないものだとおっしゃっていました。 人間の舌というのは敏感なようで結構鈍感なので、少しずつ薄くされると判らないのだそうです。10g以上使っていた方は、そこからだんだんと下げていってください。 奥さん、ダマシダマシですよ。
 逆のパターンもありますね。もしもお父さんに早く逝ってもらいたい時はだんだんに濃くする。気が付かないうちに高血圧になっていきますからね。 じわじわとやるっていうのが手でございますからね。(笑)世のご主人方は気をつけましょう。
 しかし、せっかく調理の努力をして薄味にしたのに醤油かけちゃ意味ないですね。漬物にだぼだぼ醤油かけるとかね。 そういうのは一番良くないですから、最近ではお醤油のスプレー容器なんてものもあります。醤油の量を控えたい方は利用してみてください。 さあ、今日はせっかく栄養士の方いらっしゃいますので、塩分に関するお話を伺いましょう。
外裏:
図29:塩分1gの目安
図29:塩分1gの目安
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 これらは全て1gの調味料になっています。だいたい調味料を測るのには、計量スプーンを使う事が多いのですけれど、 この計量スプーンは最近では100円ショップでも売っていますので、手軽に手に入るかと思います。是非使ってください。
 それで、先ほどのお話にもありましたように、食塩は小さじに直すと5分の1杯が塩1gになります。先ほどの小さな袋ですね。 だいたい皆さんが4本の指で食塩を一つまみすると、だいたい0.5gぐらいになります。なので1gは二摘み位になりますかね。
豊田:  4本の指で?
外裏:  はい。4本の指になります。
豊田:  これで。。人差し指と中指と薬指と親指とで掴んでですか?
外裏:  それで、0.5です
豊田:  0.5ですか。ほぉ、結構少ないものですね。お相撲さんなんかはそうは行かないでしょうね。
外裏:  そうですね。お相撲さんはまあひとにぎり、ふたにぎりぱぁってやったら
豊田:  ぱぁってやったらもう…?
外裏:
写真:外裏貴子さん
 ぱぁってやっちゃうともう20g、30gどころじゃなくいっちゃうかもわからないです。はい、そしてそれと同じ調味料が醤油ですね。 私たちの食生活に欠かせない醤油はこれだいたい小さじ1杯でさっきの一袋の1gの塩が入っています。で、最近あの減塩醤油っていうのもたくさん出ています。 各社メーカーで違いますけれど、だいたい平均すると小さじ2杯で塩1gです。ですから減塩といっても全く塩がないという訳ではありません。 普通の醤油よりはちょっと減塩できているという感じです。
 そして、お味噌ですね。小さじ1杯と3分の1でだいたい1g、だいたいお椀1杯分の180ccのお味噌汁に使うくらいの量ですね。
豊田:  あと気になるのは、出汁ですよね。
外裏:  そうです。
豊田:  出汁を利かせると味噌も少なくて済むなんていいますが、出汁にも結構塩分が入っていますよね?
外裏:  ええ、市販されている和風出汁にはもう塩分が入っています。 その代わりあの出汁昆布とか鰹だしで天然の出汁には塩分が入っていないのでそちらの方のうま味を利用して頂くと減塩に繋がるかと思います。
豊田:  奥様方、お手数でも天然の鰹と昆布をお使いくださいね。
外裏:  そうですね。先ほどの味が薄い味噌汁は飲めないって言うのは、水で薄めるとやはり味がなくなってしまいます。 でも、そこを出汁で薄めて頂くとそのうま味成分が出るので味噌が少なくても済むとか、お野菜をたっぷり入れて頂いてお野菜のうま味を出して頂くっていうのも良いかなと思います。
豊田:  よくお野菜、特に根菜類にはカリウムとかが多く含まれているので、塩分、ナトリウムを下げるとか聞きますが? お味噌汁にいっぱいお芋とかレンコンとか根菜類を入れたら良いっていうのは本当ですか?
外裏:  そうですね。カリウムっていうのが体の中の塩分を外に出すとも言われていますので、カリウムがたくさん含まれている根菜類を使って頂くのはすごく効果があると思います。
豊田:  今は秋ですから良いシーズンですよね。芋の子汁みたいな感じでね。こうやって見ていくとケチャップは大さじ表示になっていますね。
外裏:  そうですね。ごめんなさい。ケチャップだけですね、ここ大さじ2杯になってます。
豊田:  大さじですか。
外裏:  大さじ2杯で塩1gです。ですので割と少ない塩分で味がしっかり付く調味料の一つかもしれません。
豊田:  じゃあ、ケッチャプを上手く料理に使ったら良いかもしれませんね。
外裏:  これ調味料の1gの塩分量で、スライドにかかれていませんがお酢には全く塩が入っていないので、酢を調味料に利用して頂くのはすごく良いと思います。
豊田:  なるほどですね。まぁ、広島だとレモンですかね。
外裏:  あ、そうですね。瀬戸内レモンですね。最近。レモンも良いですね。カリウムも含まれているので。
豊田:  ぜひ呉近辺はレモンの産地ですからね。どんどん消費しましょう。
 はい。次のスライドは『気を付けよう練り物』ですね。これからおでんとか食べることが多い季節ですよね。練り物って塩分が結構あるのですね。
外裏:
図30:練り製品の塩分
図30:練り製品の塩分
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 そうですね。やはり練り製品には塩分が多いですね。ちくわですと1本でだいたい0.7gぐらいで、かまぼこだと1p、 まあ立つぐらいの幅のかまぼこを約2枚で0.7gぐらいあります。わりと練り製品は塩分高いので、知らず知らずのうちに食べてしまう塩分の一つかもしれないです。
豊田:  食べる時には、板わさって言って、かまぼこにワサビ醤油つけたりしますよ。
外裏:  そうですね。気をつけましょう。
豊田:  はい、次をお願いします。次はパンですが、パンにも塩分があるのですね。
外裏:
図31:パン食時の塩分
図31:パン食時の塩分
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 ありますね。パンは塩辛くはないのですけど、何にもつけない食パンでバターもつけない、 マーガリンもつけていない食パンで6枚切り1枚でだいたいで0.9gぐらい入っていると言われています。それにチーズをのせてしまうと、チーズ自体にも0.5なので、 すると知らず知らずに塩分を取っている事があるかも知れませんね。
豊田:  食パン1枚で約1gあってですよ。それにハムのっけて、チーズのっけてトースターで焼いて、ありますよね、そういう食べ方。それだけでもう2gはいっちゃいますね。へぇ。
外裏:  わりと知らず知らずに塩分をとっています。塩自体はとっていないけれど、こういうところから塩分をとるっていう事もあると思います。
豊田:  なるほど。パンは大丈夫かと思いましたが、結構塩分がありますね。はい。次はいかがでしょう。この辺はもっと厳しそうですね。
外裏:
図32:塩蔵品の塩分
図32:塩蔵品の塩分
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 そうですね。ごはんのお供のとこですね。はい、まず塩鮭なんてほんの一切れで2.1gありますので、これにピロンって醤油をかけちゃうと、あららみたいなことになります。
豊田:  これらはみんなお酒のつまみでもありますよね。
外裏:  そうですね。いかの塩辛、そうですね。明太子とか、わりと塩分が高い。
豊田:  イカの塩辛、明太子。お酒にはいいですねぇ。
外裏:  明太子はだいたい2pくらいですかね、2pから3pくらいでもう1gぐらいあります。
豊田:  すごいですね。
外裏:  1本食べると、わぁ大変!みたいな。
豊田:  これですと、居酒屋メニューで定番のいかの刺身の明太子和えなんてコレステロールも高いし塩分も高いしになりますね。大変だ。しらす干しは案外少ないですか?
外裏:  そうですね。えっと瀬戸内のしらす干しは意外に少ないです。
豊田:  確かに意外に少ないですね。
外裏:  釜茹でしている時に少し塩が多いメーカーもあるようですけれど。はい。
豊田:
図33:漬物・佃煮の塩分
図33:漬物・佃煮の塩分
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 まぁ、干物とか結構食べますもんね。気を付けなきゃいけませんね。これらは製造過程で既に入ってしまっている塩ですので、さっきの1g後から使う量だけ考えていると元々入っている塩分がずいぶんあるって事ですね。 次をお願いします。ああ、これもっと塩分いきそうですね。
外裏:  そうですね。漬物はもうね。ですね。ぬか味噌でだいたい5枚くらいで1.6ですね。これも醤油を。
豊田:  醤油いきますよね。ぬか漬けにかけると美味しいですよね。
外裏:  さっきの小さじ一杯のお醤油が、昔、最近あまり見なくなりましたけど、あのお弁当に魚の形した醤油さしがあったかなと思うんですけど、 あれ1匹が小さじだいたい1杯くらいの量が入っています。たった、ぴろって、ぴっと一押ししただけで1gプラスです。
豊田:  醤油さしでかけると、結構どぼどぼっといきますよね。あらあら、梅干しなどはもう塩のかたまりですね。
外裏:  そうですね。結構、ボタンぐらいの大きさですね。梅干しでだいたい2.2gぐらいあります。 最近ちょっと減塩であの少し塩分を抑えている物とかもありますけど、でも全く塩を使ってない梅干しはないですので、どれでも梅干しは、 塩分は1g以上はあると思って頂いて良いかなと思いますね。
豊田:  これぐらい塩が効いているから腐らないのでしょうね。昔は梅干しを入れた日の丸弁当は傷まなかったですけど、今は減塩梅干が多くて梅干しにカビ生えますもんね。 この味付け海苔はどうなんですか?
外裏:  味付け海苔はですね5枚の一袋でだいたい0.4ぐらいだったかな。
豊田:  はぁ、結構ありますね。
外裏:  なので、そして味付け海苔はやっぱり味が付いているので、あります。焼き海苔には0.1g入っています
豊田:  でも、炊きたてご飯にね。明太子に海苔巻いて食べたら美味しいですよね。でもそれは危ないですよね、朝からそれに加えて味噌汁と漬物食べてですよ。
外裏:  はい。1食で6gはすぐいっちゃいそうです。
豊田:  和食ブームで、和食は健康にも良いって言いますが、塩分だけはちょっと気を付けなきゃいけないですね。
外裏:  そうですね。
豊田:  塩分には皆さん気を付けましょう。特に練り物とか漬物とかにさらに醤油をたっぷりかけるのは少なくとも止めましょう。
外裏:  そうですね。どれくらい、ご自分の醤油さしから出るかっていうのは少しは見といて頂いた方が良いかもわからないですね。
豊田:  醤油さしはスプレータイプのものや、ぷっと押したら決められた何滴かが出るというものが良いかもしれませんね。
外裏:  かけた気になって塩分とる。
豊田:  かけた気になって? そうなると、もう暗示ですね。
外裏:  そうです。
豊田:
図34:エネルギー摂取の変化
図34:エネルギー摂取の変化
図35:食生活のポイント
図35:食生活のポイント
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 はい、ありがとうございます。次、お願いします。
 続いては脂肪分のお話ですね。脂肪分、昔の日本の食事は、ほとんどが糖質、ご飯ですよね。白ご飯、銀シャリがあったら、 後は塩鮭と味噌汁なんかが普通だったのが、特に1970年以降だんだん、だんだん脂肪分が増えて来ましたよね。ハンバーガーとかが定番になりました。 脂肪はどうしてもカロリーが高いと思います。だから、量が少なくてもカロリーが取れるのですけども、逆に肥満が増えているのがちょっと問題ですね。 それで脳梗塞とか心筋梗塞も増えているのが事が問題ですねという話です。

 次、お願いします。そこで、コレステロール下げるための食生活のポイントという項目がありますが、1番大事なのがこのバランスだと思うんですが、 このお米や麺類などの炭水化物、それからたんぱく質、脂肪、コレステロール、この辺のバランスはどのあたりを目指したら良いのでしょうか?  だいたいの目安、食事のメニューなどで教えていただけますか?
外裏:  次の次くらいですかね。
豊田:
図36:身体に良い油?
図36:身体に良い油?
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 ごめんなさい。バランスの話は後にしましょう。
 まず、油の話をしましょう。あの体に良い油って先ほどオリーブオイルが良いという話が出ましたね。 ギリシャの人はオリーブオイル飲んで健康だけど財政が破綻したって僕余計な事言いましたけど、油というのは飲みすぎて良い事は絶対ないと思うんですが、 どうなのでしょう? 少し詳しく解説して頂きたいと思います。
外裏:
写真:外裏貴子さん
 そうですね。ここにも書いてあるように酸化した油は摂らない方が良いっていうのは皆さんご存知かなと思うんですけれど、 普段、家で使われる油ってまぁ色々な種類があるんですよね。菜種、キャノラー油とか、それから紅花、サフラワとっかていうふうな油。 ゴマ油とか大豆油とかいろいろ、最近では油の種類が出ています。油の中でもやっぱり、どうせ摂るんなら体に良い油を摂って頂いた方が良いかなと思います。 この酸化した油がなぜいけないかっていうのが、油が酸化する事によって過酸化脂質っていうのが出て、 それが、癌とか炎症とかを引き起こす引き金になるとも言われています。この酸化は長い間、空気に触れたりであったりとか、それから火に、 揚げ物をした後の火にかかったような油とかっていうのは酸化が進みやすいって言われているので、取り扱いとかには注意が必要ですし、 新しい油を使って頂くのが良いかなと思います。
豊田:  ちょっと待って下さいよ。酸化した油っていうと、よく家庭で揚げ物した後に油こしが付いた容器に移してですね。 だいたい台所の流しの下にポンと置いておいて、また使うときに新しい油を足してってやりません?それってやばいですね。
外裏:  やばいです。
豊田:  ええ、一度加熱して置いておいた油が1番良くない。そうすると天ぷらをしたら油がいっぺんになくなっちゃいますね。
外裏:  そうですね。もったいないので1、2回使いたいとこではあるんですけど、その過酸化脂質っていうのを摂らないようにするためには、やっぱり1度きりで捨ててしまわれるのが1番良いですね。
豊田:  毎日営業で使っている、例えば天ぷら屋さんとかですね。継ぎ足して続けて何回か使うならいいですが、家庭だと毎日天ぷらってわけにはいないですよね。 やっぱり一度使って2―3週間後に使うとなると、その間に酸化してしまうので良くないですね。もしも家庭で食べるんなら天ぷら2日間連続とか。
外裏:  それって毎日ですよ。
豊田:  てんぷらを食べ貯めして、あと油を捨ててしまうとかどうかなと思いましたがダメですね。いずれにしても、置いた油は摂らないで下さいって事ですね。
外裏:  そうですね。
豊田:  わかりました。
外裏:  そうするとあの酸化しやすい油というのと、酸化しにくい油っていうのが多少あります。 酸化しやすい油っていうのは、よく皆さん耳にされるリノール酸っていうのがよく含まれている油には酸化しやすい油と言われています。 代表的なのが紅花、大豆油、コーン油、ひまわり油っていうのがあります。
豊田:  この辺の商品はよくスーパーに並んでいますよ。
外裏:  そうですね。
豊田:  油のコーナー。
外裏:  はい。
豊田:  結構高いですよ。このへんの高級油は。
外裏:  はい。お花の絵が描いてあってちょっと綺麗です。で、反対に酸化しにくい、ちょっと見えにくいですね。酸化しにくい油っていうのもあります。
豊田:  オレイン酸。
外裏:  そうですね。先ほどちょっと出たオレイン酸っていうのが多く含まれた油です。代表的なのがオリーブ油、菜種油、ゴマ油です。
豊田:  だから、これをどうせ油を使うんなら、こちらを使った方がより良いですよって話ですね。 こっちが体に良いからこっちをたくさん飲めって話ではないですよね。摂りすぎたらやっぱりよろしくないのでしょうね。
外裏:  リノール酸はよく皆さんご存知のように血中のコレステロールを下げるっていう風にも言われているので昔はちょっとリノール酸が良いって時期もありました。 ですけど、やっぱり過剰に摂りすぎると今度は良いコレステロール、先ほど出た善玉コレステロールですね、それを下げやすいとも言われています。
豊田:  あのリノール酸って、一頃、バターじゃなくてマーガリン、マーガリンが身体に良いって言われて一生懸命食べた記憶があります。 バターは脂肪でマーガリンが良いって。その頃はリノール酸入りとかってパッケージにありましたけど全滅ですね。
外裏:  はい。いやいや、あの敵に回す訳じゃないけど、そうですね。血管の事を考えるとバターの方がちょっと良いかなっと。
豊田:  だからやっぱりバランスですね。さっき言ったあのココアが良いって言ったらココアだけとか、オリーブが良いって言われたらオリーブだけじゃなくてバランス良く。 そしてどうせ使うんならこっちの身体に良いものを使った方が良いっていう事だと思いますね。
外裏:  もう一つその油の中にはよく聞かれる飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸っていうのがあったりとかするんですけど。
豊田:  聞いた事ありますね。
外裏:  ありますかね。飽和脂肪酸っていうのは特徴としては常温で固体になっている物です。
豊田:  常温で固体と言うとお肉の脂とかみたいなものですか?
外裏:  そうです。ラードとかですね。
豊田:  なるほどラードとか。
外裏:  それからチョコレートとか。
豊田:  チョコレートも油ですね
外裏:  そうですね。そういうものの中に飽和脂肪酸と言うのが含まれています。で、あともう一つ不飽和脂肪酸っていうのはそれの一方、 飽和脂肪酸が固まるのであれば、不飽和脂肪酸は今度は液体になっているものです。なので、比較的植物性のものに多くみられます。
豊田:  なるほど。
外裏:  そうすると、ここ最近、流行ってます、ココナッツ油。
豊田:  ココナッツ油。最近なんかよく耳にしますね。ココナッツ油。
外裏:  ココナッツ油。もちろん身体に良いとは言われているんですけど、なぜ良いかとかって、 脂肪に成りにくく、燃焼し易いのでダイエット効果があるっていう風に言われていたりとかします。 ですけれど、さっき言った飽和脂肪酸が多いので、肉の脂と少し似ていたりとかします。あまり摂り過ぎない方が…。
豊田:  あの、その飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸、常温で液体か固体かっていう違いですよね。 例えば動脈硬化なんかで血管壁に付着し易いっていうのは、常温で固体である飽和脂肪酸の方ですか?
外裏:  コレステロール自体は私たちの身体には必要です。細胞を作ったり、ホルモンを作ったり、そういうのに必要なものなので、 摂らないといけないものなんですけど、やっぱり過剰に摂りすぎると今度はコレステロールが溜まり過ぎて動脈硬化とかっていうふうな形になってくるかなと思います。 どれにしても、どの油にしてもカロリーは一緒なので。いくらコレステロールを下げるからって言っても取り過ぎると今度は肥満に繋がって来たりっていう事になるんで、 摂りすぎは良くないかなと。ちょっと付け加えで最近紅花とか、ひまわり油は、品質改良されてオレイン酸が多くなっている油もあるようです。
豊田:  じゃあ、企業の方も工夫をしてきているという事ですね。
外裏:  はい。
豊田:
写真:豊田章宏さん
 はい、ありがとうございます。そうですね。油の種類も気をつけないといけないし、まぁそうは言っても油ですから、カロリーは高いという事だけは気を付けましょう。

 はい次のスライドお願いします。出ましたねバランスのスライド。結局やっぱり1番大事なのはこの食事のバランスだろうという事になります。 何が良いってそれだけ食べたのではダメですね。最近、糖質抜きダイエットで、とにかくご飯を食べるなということが流行っています。 ダイエットにはいつも何を食べないのが良いとか、逆にこれを食べるのが良いとかありますけど、やっぱりバランス良くって言うのが1番なんですかね。 この辺のバランスの度合いっていうのは、いかがなものでしょう。
外裏:
図37:食事バランスガイド
図37:食事バランスガイド
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 食事バランスガイドっていうのが平成17年に厚生省と農林水産省がバランスよく食べる参考にして頂きたいためにイラストで表現したものになります。 これはコマを表しています。上に行くほど割合が多くなっているかと思うんですけど、どれをどれだけ食べたら良いかっていう目安にして頂きたいっていいうので。 主食になるご飯とかパンとかっていうのが1番上にきてるのかなと思います。その次に野菜とかをたくさんとって頂きたいので副菜が次に来て、 主菜、肉、魚、卵っていうふうな主菜とかになっています。軸に水とお茶ですね付いています。 食事の中で欠かせないものっていう事で軸をお茶と水で表現しています。そして、コマの紐としてお菓子と嗜好品っていうのが付いてるんで、ぴろんってね。 しっぽみたいに付いています。コマをバランス良く、常に安定して回すために運動が必要だというふうな形での食事バランスガイドになっているので、 やっぱり食事と運動は関係が深いかなと
豊田:  なるほどね。最近は主食を抜くようなダイエットが増えていますよね。このスライドは農林水産省が絡んでいるからご飯を食べろっていう訳じゃないですよね。(笑)
外裏:  ではないですね。
豊田:  身体に必要なバランスとういう事ですので、皆さんも栄養が偏らないように、お願いしたいと思います。
外裏:  さっき言い忘れてしまって申し訳ない。さっきの塩分量なんですけど1日の塩分が10gってなってたかと思うんですけど、 今年ですね2015年から厚生省から男性では8g、女性では7.5gにしましょうというふうに少し厳しくなりました。
豊田:  塩分摂取量がまだまだ日本人は多いのですね。
 あの、ご質問の中に高血圧をちゃんと気にしておられて減塩をしたいのだけれど、減塩食で1番困るのは外食ですというものがありました。 確かにどんなものを食べたら良いでしょうか。呉ではさっき言った減塩レストランとかがありますけど、 まあもし外食で塩分に気を付けるとしたらどんなものを食べればよろしいですか? ラーメンはすごいでしょうね。
外裏:  そうですね。あのラーメンの中でもお汁の中に、つゆの中にほとんど塩分が入っているので、麺類を食べられる時にはちょっとおつゆを飲まないようにして頂くだけでも減塩になるかなと思いますし、 あと定食とか食べに行った時にさっき漬物とか出てたかと思うんですけど、その漬物を少し食べないってだけでも1g、2gはすぐ減ってこうかなと。 かけるソースの量であったりとかっていうのでも減塩は出来るかなっと。
豊田:  あとメニューの中に野菜が組み込まれている物とか、そういう物を選んで頂くという事ですかね。なかなか外食の場合だと、 どれだけ塩が使われているか解りませんのでね。メニューに書いてないことが多いですので難しいと思います。あと、コンビニとかで買う弁当とかも結構塩分高いですよね。どうでしょう?
外裏:  そうですね。最近、コンビニもいろいろ健康食で30品目使うであったり、減塩のものとかって出てたりとかするんですけれども、それに付いているソースとかを付けないで頂いたりとか、 お漬物食べないとか、そういうふうなのでも減塩できると思います。コンビニ弁当とかそれから最近、 食品ですね。スーパーなんかで買われる時に、栄養成分表っていうのが付いてるかと思うんですけど、ここにもあるんですけど、あの裏にですね、 カロリーとか脂質とか書いてあるところがあるんですが、そこにナトリウムっていうふうな形で書いてあります。これが塩、 この中に入っている塩を表すものになっています。その計算式としてナトリウムは塩に換算する計算式があるんですけど、 ナトリウム量かけの2.54割る1000でこの中に入っている塩、塩分相当量というのが計算できたりとかします。いちいち計算するのはめんどくさいので、 ナトリウム400ミリグラムで大体計算すると塩分400かけの2.54割るの1000すると、大体1.016ぐらいになるんですね。 なので400ミリで約1gって覚えておいて貰ったら、例えば何か買われた時にナトリウムのところに1200ミリって書いてあれば、 400って言ってたからこの1200ミリを400で割って貰うとこの一袋には3gの塩分が入ってるっていうのが解ります。
豊田:  なるほどですね。食塩で6gまでにしましょうって覚えていても、製品にはそれをミリグラム、ナトリウムの量で書いてくると実際の量と違ってきますので、 その時に今のような400ミリが塩で1gだというのを知っておかないと400ミリって言われると少なく感じますが実は塩だと1gあるって事ですので、 気を付けていただきたいですね。あと塩も良い塩を使って欲しいですね。 他のミネラルを含んでいるような良い塩を使う方がナトリウムの量は少ないというのはあります。はい、これもまたバランス良くいきましょう。次、お願いします。

講演当時のものです)
 
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