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【コラム】CTはどうやって画像を作っているの?~中央放射線部~

2019.03.01

皆さんCTはご存知ですか?

CTとはComputed Tomograpyhの略であり、体の輪切り写真を撮影する装置です。CTはトンネル状になっており、そこを通過する際にX線を360度方向から人体に照射します。

人体は骨や脂肪、水分など様々な物質で作られており、これらの物質はそれぞれ異なる密度を有しています。この密度が高ければ高いほどX線はその物質内を通り抜ける際にエネルギーを多く消費します。そのエネルギーの消費量が高いものを白く、低いものを黒く表示することにより白黒の濃淡をつけ画像化しているのです。

よって骨は白く、肺や腸内の空気は黒く映るのです。そして、この輪切り写真を重ね合わせて色を付け、立体な画像を作ったりすることもできます。

CTにはいくつかの欠点もあります。一つは動いているものを撮る事が苦手です。CTも写真と同じで、呼吸や動作などの動きのあるものを撮影すると、画像にボケが生じてしまいます。

二つ目は、金属などの高い密度を持つ物質を身に着けている場合、X線がその物質内ですべてエネルギーを使い果たし通り抜ける事が出来ず、この物質の周辺の情報が得られなくなり、その部分の画像が見えなくなってしまいます。いずれも画像が不鮮明になり正確な診断を妨げる大きな原因となる場合があります。

着替えや息止めをしっかりと行い、より正確な画像診断を行いましょう。

 

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