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【コラム】隠れ糖尿病について~中央リハビリテーション部~
2017.07.01
日本では糖尿病の可能性のある方が2000万人を超えると言われています。この中には、血糖値は正常なのに、実は糖尿病や、その予備軍であるケースがたくさん含まれています。
健康診断では、空腹時血糖を測りますが、それでは見過ごされるタイプがあります。それが「隠れ糖尿病」ともよばれる食後高血糖です。食事をすると誰でも血糖値が上昇しますが、急速にインスリンが分泌されることにより、穏やかな上昇にとどまり、やがて正常値に戻ります。しかし、インスリンの分泌に異常がある場合、食後の血糖値は急上昇してしまいます。
食後2時間の血糖値が140mg/dlを超える場合を「食後高血糖」と判断します。そんな場合でも空腹時には正常値まで戻っていることが少なくないのです。血糖値だけではなく、ヘモグロビンA1cの値に注意してください。6.5%を超えると糖尿病の可能性が高いとされています。
では、食後高血糖はなぜ体に悪いのでしょうか?毎食後に異常な高血糖を繰り返していると糖尿病を発症しやすいことが明らかになっています。また、食後高血糖は、血管に酸化ストレスを与え、太い血管の動脈硬化を促進します。
その結果、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まります。
食後高血糖を予防するための基本は、食事と運動です。
まず、ゆっくり食べる習慣をつけましょう。野菜類から先に食べ、ご飯、麺、パンなどの炭水化物は後にしましょう。
食後ひと休みしたら、15分程度でいいですから、散歩や体操などの軽い運動をしましょう。