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【コラム】骨粗しょう症に対する当院での活動~中央リハビリテーション部~

2023.05.31

骨折した後にまた骨折してしまったという話を、よく耳にすることがあるのではないでしょうか。これには骨粗しょう症が関わっているかもしれません。今回は骨粗しょう症に対する院内での取り組みについて紹介したいと思います。

骨粗しょう症は、骨密度や骨質が低下し骨が折れる危険が高まった状態です。日本には約1280万人の患者さんがいるといわれています。特に骨粗しょう症の患者さんは、一度骨折すると再度骨折する危険性が約2~4倍高くなると報告されています。このような骨折連鎖の背景には、特別な症状がなく検査をしなければ発見できないことが、原因の一つとして挙げられます。骨折で入院しても手術などの急性期治療が中心となり、骨粗しょう症の検査や治療はされないまま次の病院へ転院してしまうケースも多くあります。

当院では骨折で入院された患者さんに対し、骨粗しょう症リエゾン会議を実施することで骨粗しょう症の有無の確認や治療方針について検討しています。医師を中心として看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、ソーシャルワーカーの多職種で開催し、服薬状況や栄養・リハビリの進行具合などを確認します。また、病室を直接訪問し食事・生活指導を行います。転院や退院後に薬を中断してしまう場合も多いため、地域連携パスを導入し、スムーズに治療が継続できるよう情報共有を図っています。

 

呉や周辺地区の皆様が少しでも長く健康に過ごせる様に、「骨折の悪循環」を断つことを目指してチーム一丸となり活動を続けていきたいと思います。

【リハビリテーション科/中央リハビリテーション部

 

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