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【コラム】睡眠時無呼吸症候群について~呼吸器内科~
2023.11.07
はじめに
睡眠時無呼吸症候群は日中の眠気を引き起こし社会生活に大きな影響を及ぼす病気です。睡眠時無呼吸症候群の重要な検査に睡眠ポリグラフ検査(PSG;polysomnography)があります。睡眠ポリグラフ検査を受けるには入院する必要がありますが、当院で検査を受ける事ができます。このコラムでは睡眠時無呼吸の概要、検査、治療について説明します。
睡眠時無呼吸症候群はどんな病気か
睡眠時無呼吸症候群は閉塞性と中枢性に分類されますが、閉塞性が大多数を占めます。閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に気道が閉塞し睡眠中の呼吸が障害される病気です。いびき、日中の眠気、起床時の頭痛などが代表的な症状です。また倦怠感、活動性の低下、不眠や夜間頻尿など、日常生活を障害する様々な症状の原因になり得ます。これらの症状は見落とされやすい症状でもあります。ベッドパートナーや観察者が、睡眠中の呼吸が異常だと気付き受診する方もいます。閉塞性睡眠時無呼吸症候群は高血圧の原因としても注目されています。また肥満を合併する事が多い病気です。
睡眠ポリグラフ検査
睡眠時無呼吸症候群を診断する最も優れた検査は、睡眠ポリグラフ検査(PSG;polysomnography)です。睡眠ポリグラフ検査は入院を必要とする検査で、当院でも検査を受ける事ができます。1泊2日の個室入院ですので、2日分の個室代を含めて約5万円の検査費用がかかります。睡眠ポリグラフ検査の代替として、入院を必要とせず自宅で検査できる簡易モニターという検査もあります。簡易モニターで診断できるのは中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸に限られます。
CPAP治療
睡眠ポリグラフ検査により、中等症または重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群と診断された場合はCPAP治療の対象患者です。CPAP治療とは、気道に圧力を加える事で気道が閉塞するのを阻止する治療です。就寝時にマスクを装着すると、マスクを経由して気道に圧力が加わります。睡眠中に気道に圧力が加わる事で、睡眠中の気道閉塞を阻止します。
おわりに
当院では睡眠時無呼吸症候群を診断、治療する体制を整え、皆様の健康と安全をサポートします。気になる症状があればお気軽にご相談下さい。かかりつけ医の先生を通じて受診頂く事もできます。当院の睡眠ポリグラフ検査を是非ご利用下さい。
<参考>
1.睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020.南江堂
(呼吸器内科)