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【コラム】両立支援におけるリハビリテーションのかかわり~中央リハビリテーション部~

2024.03.08

厚生労働省は、働き方改革の一環として様々な疾病を抱える人たちの治療と仕事の両立支援や障害者の就労促進を進めています。また、「治療と職業生活の両立」とは、病気を抱えながらも働く意欲・能力のある労働者が仕事を理由として治療機会を逃すことなく、適切な治療を受けながら,生き生きと就労を続けられることであると示しています。

当院には治療就労両立支援センターが併設されており、両立支援コーディネーターが院内の多職種と連携し、両立支援を希望する患者さんに対して安心して仕事に復帰できるよう支援を行っています。

両立支援の対象者のうち何らかの障害や制限が生じてリハビリテーションを受けている方に対しては、担当する理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が仕事復帰に向けたアドバイスやリハビリテーションを提供しています。希望がある方には入院中できるだけ早期から支援を開始しており、日常生活の自立を目指すだけでなく仕事に必要な姿勢や動作の練習を行っています。例えば整形外科の上肢術後の方は術後一定期間重量物を持つことを禁止されたり、下肢術後の方はしゃがむ動作を禁止されるなどの禁忌事項がある場合も多く、行ってもいいことと行っていけないことをしっかり整理してどのような工夫をすれば仕事に復帰できるかということを一緒に考えています。

自宅退院後は必要に応じて週1回外来リハビリテーションを実施しており、退院後の生活リズムを整えること、できるだけ活動的に過ごすこと、外出機会を増やして仕事に必要な(フルタイムの方は週5日程度働くことができるくらいの)体力をつけることを意識して職場復帰に向けた生活を送るように促しています。

また、両立支援の対象者について、医師、両立支援コーディネーター、作業療法士、事務職員が週1回両立支援カンファレンスを実施し、対象者の症状や治療方針、リハビリテーションの進捗状況、職場の状況等について情報共有をし、今後の方針を検討しています。

当院では疾患を問わず支援を行っていますので、治療を受けながら仕事をすることに不安がある方、治療を受けるために休職しているけれども復帰に対して不安がある方、お気軽にご相談下さい。

( 中央リハビリテーション部 )

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